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株式会社フジタ様

導入事例

株式会社フジタ様に聞く

六興電気株式会社

株式会社フジタ(旧大和小田急建設)は2014年11月にインテリジャパンのDWG互換CADソフト「IJCAD」を導入し、全社員約800人(当時)で使えるようにした。その背景には、互換CADについてDWG形式の互換性や操作性などの性能が数年前に比べて格段に向上し、低価格化とネットワークライセンスによる経済的なCAD活用が行えるようになったことがある。

IJCADの導入で全社の図面をDWG形式に統一


経理部情報システムグループ長
川田正純氏

「IJCADを全社で導入したおかげで、社内のCAD図面をDWG形式に統一できる見通しとなり、しかもコストは従来の3分の1以下になりました。これは画期的なことです」と語るのは、株式会社フジタ(旧大和小田急建設)経理部情報システムグループ長の川田正純氏だ。

同社でCADを使っているパソコンは、建築・土木の現場事務所に約450台、本社に約50台ある。今回の全社導入で、これらのパソコンすべてにIJCADをインストールすることができ、技術者一人ひとりが使えるようになったのだ。

「しかもイントラネットを介して使えるネットワークライセンスなので、ライセンス数はパソコンの台数に比べて少なくて済みます。今回は、同時使用率を考慮して200ライセンスだけを購入することにしました」(川田氏)。

これまで同社では、土木工事の現場では“業界標準CAD”と呼ばれるAutoCADを使い、建築工事の現場ではフリーソフトのJw_cad for Windows(以下、Jw_cad)を使っていた。これらを全面的にIJCADに切り替えたのだ。


AutoCADと同じような操作感覚で使えるIJCAD


ネットワークライセンスで必要な人が必要なときにIJCADを活用。DWGデータを全社で活用できるようになったメリットは大きい

AutoCADは価格が高いため、同社では6年前のバージョンを使い続けてきた。しかし、バージョンアップとともにDWG形式にも少しずつ変更が行われるので、新しいDWG図面を開けないという問題も出てきた。

そこでバージョンアップすることを検討した。しかし、2015年2月以降はアップグレード製品の販売がなくなり、すべて新規購入扱いになる。今回、バージョンアップしても数年後にはまた、新規購入するかサブスクリプション契約を行うこととなり、その都度、多額の出費が予想された。

JCADを選んだ理由


設計推進部
IT/CAD担当プロジェクトリーダー
長岡拓哉氏

こうした背景もあり、同社は数種類のDWG互換CADソフトの導入を検討し、性能や移行のしやすさ、安定性などを徹底チェックした。「現在設計部門ではBIMを推進していますが、現状では全ての作図作業がBIMツールの中だけで効率よく完結できる状況にありません。そこで設計部門では2次元作図用途に、コストを抑えかつAutoCADに準拠した製品のなかから、IJCADを選択し3年前に先行導入を行いました」と設計推進部 IT/CAD担当プロジェクトリーダーの長岡拓哉氏は説明する。

「今回の全社導入にあたり、この3年間のIJCADの運用経験に加え、他社でもDWG互換CADを導入し始めており、5年前くらいに比べてここ2~3年でDWG ファイルの互換性も格段に上がっていることも感じていました。DWG ファイルとの互換性は、コンソーシアムによって 1年遅れで業界標準 CAD をフォローしています。最新版での検証結果、全社に展開しても問題ないと判断しました」(長岡氏)。

評価の基準となったのは、 (1)イニシャル+ランニングコスト、(2)AutoCADからスムーズに移行できる操作性、(3)Jw_cadとの互換性、(4)レスポンスのよさ、(5)フリーズしにくい安定性、という5つの項目だ。

「新しいCADソフトの導入に当たっては、操作についての教育訓練をできるだけ避けたいと思いました。その点、IJCADは画面の構成やショートカットキーなどの操作方法が業界標準CADとよく似ており、特別な教育が不要です。レスポンスもここ2~3年で格段によくなり、業界標準CADに追いつき、ユーザーもストレスを感じなくなりました」と長岡氏は語る。

「確かに3年前のDWG互換CADは、図面の中にExcelの表が貼り付けられない、PDFがうまく出力されない、交点スナップをしたときの交点が100分の1ミリ単位でずれる、といった不具合があったのも事実です。しかし、今ではほとんどそのような問題はなくなっています」(長岡氏)

このほか、IJCADではLISPやVBAで書いたマクロが業界標準CADと同様に動く。今後は.netも使えるようになる。これまで業界標準CAD用に開発してきたこれらのマクロ資産も、少し書き換えるだけで再利用できるのもIJCADのメリットだ。

Jw_cadとの互換性も良好。IJCADならではの機能も


設計推進部 設計担当
中村美香氏

同社の建築現場では、長年、Jw_cadを使っていた。最近は建築分野でも設計事務所との図面のやりとりにDWG形式が使われることが多くなっている。そのため、社内では特別なツールを用意して、DWGとJw_cadの図面のデータ変換を行うことが多くなっていた。

「現場から本社に依頼があり、一度に20個くらいのファイルを変換することもあり、多くの手間ひまがかかっていました」と設計推進部 設計担当の中村美香氏は語る。

ファイル変換の際、AutoCADとJw_cadでは線種の数が違ったりするので、変換後の図面確認や修正などにも大きな負担がかかる。

「IJCADを全社で導入したため、DWGでデータ共有が可能となりました。又、Jw_cadのデータとDWG形式を変換する必要があるときも、現場事務所でできるようになって作業負担が減りそうです」(中村氏)

IJCADならではの便利な機能も多い。例えば、PDF形式の図面を読み込んで編集できる機能だ。業界標準CADでもPDF図面を表示することはできるが、IJCADはさらに進んで直線や曲線、ポリラインなどの編集可能な線として取り込めるのだ。


IJCADならPDFファイルの図面(左)をそのまま読み込み、CAD図面(右)に変換できる

また、2つの図面ファイルを比較して、違っている部分を色分けして表示する機能(図面比較)もある。例えば、現場から本社に図面の変更を依頼したとき、現場で戻ってきた図面が意図通りに修正されているかどうかをチェックするのに便利だ。

「IJCADにこんな機能があるとは知りませんでした。早速、試してみたいと思います」と中村氏は語る。

ネットワークライセンスでコストが3分の1に


経理部情報システムグループ
OA管理チーム
大桃伸一氏

株式会社フジタ(旧大和小田急建設)では、IJCADの導入によって設計や施工にかかわる技術者だけでなく、「ちょっと図面を直したい」という営業部門などの社員も、DWG形式の図面を読み書きできるようになった。

「社内の図面をDWG形式で統一できることは、CAD活用のスキルを継承したり、過去の図面資産を全社で共有、活用したりと、大きなメリットを生みます。これまではコストがネックとなっていましたが、IJCADのおかげで実現できました。しかも、コストは従来の3分の1以下になったのです」と経理部情報システムグループOA管理チームの大桃伸一氏は言う。

その秘密は、ネットワークライセンスだ。全社でみると、同時にIJCADを立ち上げている人は少なく、IJCADを使う人の3分の1もあれば十分だ。そのため、従来の業界標準CADを使っていたときに比べて使用人数が2倍以上になったにもかかわらず、ライセンス数は逆に減った。

「5年先までのCADの維持管理コストをシミュレーションしてみましたが、IJCADの初期導入費を加えても、従来使っていた業界標準CADに比べてコストは3分の1以下になることがわかりました。しかも、毎年の更新費用を固定化できたので、数年おきの突発的な支出がなく、予算が読めるのもユーザーにとってありがたいことです」(大桃氏)

IJCADを導入した企業には、ネットワークライセンスを管理するツールが無料で提供される。そしてネット接続が難しい地域や海外などで使う場合には、ネットワークライセンスから切り離してスタンドアローンとして使うこともできる。


無償で提供されるネットワークライセンスの管理ツール。全社のIJCAD稼働状況をリアルタイムに管理できる

将来はiPadやBIMとの連携も視野に


近い将来、現場にiPadを導入し、
I JCAD Mobileでの図面参照も可能になる

株式会社フジタ(旧大和小田急建設)では近い将来、現場にタブレット端末「iPad」を導入する予定だ。システムメトリックスでは、iPadでDWG図面の参照や修正が行える「IJCAD Mobile」も提供している。

「現場によっては現場事務所と作業場が離れているところもあり、紙図面を使っていると図面を見るために現場事務所と作業場を往復しなければいけないこともあります。そこでIJCAD Mobileを導入して、どこでもサーバーから図面をダウンロードして見られる環境にすれば移動のムダがなくなります。こうした使い方ができるのも、図面をDWG形式に統一したおかげです」と川田氏は言う。

IJCADの導入は、これからの2次元CADのあり方について考え直す機会となった。「現在は企画段階でArchiCADを活用しています。全ての業務を3次元で行うのは現時点では難しいため、2次元CADに作業を切り替える必要性が出てきます。今後のステップとして、3次元のBIMモデルを2次元図面に変換するためのルールを作り、ArchiCADとIJCADを効率良く使い分けていくための標準化を進めていきたい」と長岡氏は展望を語った。

  • ※ 株式会社フジタ(旧大和小田急建設)のホームページ
  • ※ 取材制作:イエイリ・ラボ
  • ※ 役職等は大和小田急建設当時のものです。

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